「Hello Kitty展 -わたしが変わるとキティも変わる-」イベントレポート
心がときめくような、この文章は、「ハローキティ」がデビューした1970年代に紹介文として使用されていたものです。当時のサンリオが大切にし、よく取り上げた「愛」という言葉は、今でいう「なかよく」や「思いやり」にも通じています。
この文章から発想されたイラストがキービジュアルの「Hello Kitty展-わたしが変わるとキティも変わる-」(以下ハローキティ展)が、東京国立博物館 表慶館(上野公園)にて2025年2月24日(月・休)まで開催されています。
本展は、「キティとわたし」の50年をテーマに、「ハローキティ」の歩みや魅力を多彩な展示を通じてひも解きます。
今回は、そんなハローキティ展の見どころをイベントレポートとしてお届けします。展覧会に行く前の予習として、あるいは訪れた後の余韻として、ぜひ最後までお楽しみください。
プロローグ 「Hello! You」
プロローグでは、デビュー当時の「ハローキティ」のぬいぐるみが、みなさんをお出迎えします。
この章では、「ハローキティ」が持つユニークな特徴、現実世界に「ハローキティ」が自ずからやってくるという点についてご紹介しています。
たとえばアニメや漫画のキャラクターは、物語や設定などが確立された世界観を通じて、共感や没入感を生み出し、ファンとの接点を築くことが多い印象ですよね。
しかしグッズから誕生した「ハローキティ」は、詳細な物語や設定をほとんど持っていません。グッズデザインとして、一人ひとりの日常に溶け込み、特別なつながりを築いてきた「ハローキティ」の独自性を、ぜひこのプロローグで感じてみてください。
1章 「Hello! Memories」 / ハローキティの歴史を彩るグッズの数々
1章では、過去に発売された「ハローキティ」のグッズが壁一面にずらりと展示されています。ハローキティ展には、「ハローキティ」の展示史上最大量のグッズが展示されているそうです。
特に注目したいのは、記念すべき第1号商品である“プチパース”(1975年3月発売)です。
この小さなビニール製の小銭入れは、1970年代当時のヒット商品でした。他にもさまざまなキャラクターなどのデザインが展開されていましたが、この「ハローキティ」の“プチパース”は特に人気を博したそうですよ。
2章「Hello! Style」/ファッショントレンドが映し出す「ハローキティ」
続く2章では、1980年代から現代に至るまでの日本の5つの主要なファッショントレンドに合わせ、「ハローキティ」がどのように変化してきたかを体感することができます。
写真にある展示は、左からモノトーンファッション(1980年代)、コギャル・ギャルファッション(1990年代)、そして海外セレブファッション(2000年代)をイメージしたスタイルが並びます。
今回のnoteでは、写真右の海外セレブファッション(2000年代)の展示をピックアップしてお届けします。
2000年代に入ると、「ハローキティ」の人気は日本国内にとどまらず、海外のセレブたちの間でも急上昇。海外セレブの間では、キラキラとした素材が流行していたそうです。
そこで、「ハローキティ」もこのトレンドを取り入れ、上の写真の展示やデザインのようなキラキラと輝くデザインのグッズが数多く登場しました。
5章「Hello! Friends」/「ハローキティ」とアートの世界
5章では、本展のために描き下ろされた(※一部を除く)30人のアーティストによる「わたしとキティ」をテーマにしたイラストレーションが展示されています。
また、東京展ならではの特別コラボ展示も見逃せません!
東京国立博物館が所蔵する名品、「見返り美人図」や「風神雷神図屏風」(重要文化財)、さらに「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」(重要文化財)などと「ハローキティ」が夢のコラボレーションを実現しています。
歴史的な名作と「ハローキティ」が織りなす新たな魅力を、ぜひ東京展でご体感ください。
おわりに
ここでは全てをご紹介しきれませんでしたが、「ハローキティ」のグッズ展示をはじめ、オリジナル映像コンテンツや初期のキャラクターコラボレーションアイテムなど、全6章で「ハローキティ」のユニークさを深く掘り下げています。ぜひ、ご自身の「ハローキティ」との思い出を重ねながら楽しんでみてください。
東京展は、東京国立博物館 表慶館にて2025年2月24日(月・休)まで開催されています。2025年3月~5月に沖縄、6月~8月に福岡、9月~12月に京都、12月~2026年2月に名古屋での開催が決定しています。詳しくは公式サイトにてご確認ください。
(おわり)
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