楽しく学び、自然と英語で考える力を育てる!サンリオ初の英語教材に込めた想い
こんにちは、サンリオの広報担当です。
2022年に発表した、サンリオが新規事業として全力で取り組んでいる教育事業。その第一弾となる「Sanrio English Master(サンリオイングリッシュマスター)」は、0~8歳が年齢にかかわらず始められる動画・連動した絵本や知育玩具を通じて、英語で考える力を育て、お子さまの可能性を広げるオールイングリッシュの本格英語教材です。
1600分もの「日常の不思議」「コミュニケーション」「しつけ」など思考力・表現力を育む内容を英語で学ぶ動画DVDや、動画ともリンクしてすべてがタッチペン対応の完全オリジナルの絵本25冊、動画と連動して遊びながら学べる知育玩具など、内容は盛りだくさん。
2022年12月に実施したお試し版のDVDと絵本、お風呂で使えるABCシートを体験いただける無料モニターキャンペーンに参加していただいた多くのご家庭から感想やご意見が続々と届き始めています。
現在(2023年2月)は、新しい無料モニターキャンペーンのお申し込みを受け付け中で、お届けは2023年3月末頃を予定しています。すでにモニターキャンペーンにお申し込みいただいた方へも新しい体験セットをお送りする予定です。
ご自身も1歳児のパパであるライターの角田貴広さんをインタビュアーに迎え、この教材が生まれた背景や、コンテンツ制作でこだわったポイント、サンリオならではの強みなど、教材に込められた想いについて、「Sanrio English Master」担当マネージャーの野竹麻美がお答えします。
※教育事業を始めた経緯についてはこちらの記事もご覧ください。
育児経験が英語教材制作へと向かわせた
―はじめに野竹さんの経歴や仕事内容について教えてください。
野竹:新卒で入社後は、ショップでの販売や法人営業、ライセンス営業などを経験しました。
―畑違いの教育事業に参加しようと思われたのはどうしてなのでしょうか?
野竹:サンリオは、2020年に60年続いた創業社長から現社長にバトンタッチし、IPの会社からエンターテイメントの会社に進化していく方向が打ち出されました。翌2021年、社長の号令のもと、教育事業を立ち上げることに。その第一弾として、サンリオの培ったクリエイティビティを活かしたオリジナルの英語教材を制作して、教育分野における親御さんの“小さな悩み”から、教育格差など“根深い社会課題”にまでアドレスしていく方針があることを知り、居ても立っても居られない気持ちになり、新規事業部への異動を希望しました。
―英語教材を作りたいと思ったことが動機ということでしょうか?
野竹:私自身は、英語を話せないことがコンプレックスでした。だからこそ、子どもには英語を話せるようになってほしいという思いが人一倍強かったんです。子どもは3人いるんですが、14歳の長男が小さい頃から、英語教材を買ったり、英語の絵本の読み聞かせをしたりと頑張ってきました。でも、その一方で、「やっている割には英語を話せるようにならない」とか「詰め込むように教えるだけでいいのか」と疑問を持つようになりました。また、親がつきっきりでないといけない教材が多く、大変さを感じることもありました。しっくりくる教材が見つからず、だったらもう会社を辞め、英語塾を開き、納得のいくまで英語教育を追い求めようかとすら考えたこともありました。
―そんな中での英語教材制作のお話だったのですね。
野竹:そうなんです。私と同じように、英語にコンプレックスを感じながら、仕事や家事で忙しい毎日を送りながらも、でも、子どもには英語を話せるようになってほしいと願う親御さんは多いのではないかと思います。だからこそ、どんな親御さんでも取り入れやすく、どんな子どもでも夢中になれる、そして楽しみながら自然と英語に親しめる教材を作れたらと思ったんです。
サンリオらしさ✖︎科学的知見を目指す
―サンリオにとっては初めての英語教材ですが、どのように形にしていったのでしょうか?
野竹:社内からの公募で、開発メンバーは集まりました。新しいことをやりたいとやる気十分なメンバーばかり。活気に満ちていました。最初は、サンリオらしい英語教材とはどんなものなのか、メンバー全員でとことん話し合いを重ねていきました。合宿をして8時間ぶっ続けで話し合うことも。その中で「サンリオだからできる、文法や単語を学ぶだけではなく、英語を実生活でつかえることにこだわった教材にしたい」という方向性を見出しました。
―それを実現するにあたり、「Sanrio English Master」の制作では、専門家の方々に協力をいただいていますね。
野竹:佐藤 久美子先生は、私たちの思いに共感いただき教材の監修をしていただくことになりました。打ち合わせでは、どんどん話が進みいろんなアイデアが出たことを覚えています。また、教材をどう具現化すべきなのか手探りでいる中、発達認知科学が専門の開 一夫先生からいただいた「子どもたちを対象に実証実験をしてみては」というアドバイスが、制作の中で一つのターニングポイントとなったと感じています。科学的な知見をもとに、効果的に学ぶノウハウを形にする。ほかのどこにもない新しい英語教材ができると感じた瞬間でした。サンリオらしさと発達認知科学の融合。これが顕著に表れているのが、オリジナルキャラクターになります。
英語学習をサポートする新キャラクターたちの存在
―オリジナルキャラクターはどのように生まれたのでしょうか?
野竹:サンリオにはたくさんのキャラクターがいますが、「Sanrio English Master」のキャラクターは、学習効果を高めるために存在しているため、オリジナルである必要がありました。かわいいことはもちろん、子どもたちの興味・関心を引き出すことができるかどうかが重要になります。キャラクター制作には、視点を追跡することで関心度合いを数値で測る「アイトラッキング」という技術を使いました。デザイナーがたくさんのキャラクターを試作し、それらを子どもたちに見せ、関心度合いを分析していくんです。私も子どもが通う幼稚園にお願いをして園児にキャラクターを見てもらったこともありました。試作と実験を何度も何度も繰り返すことで、色使いや形が決まり、今のキャラクターが生まれました。
―発達認知科学の知見から生まれているんですね!
野竹:例えば「BUDDYEDDY」のキャラクターのピタ。赤くて丸いものを子どもが好むというのは通説として知られていたのですが、そのことも実験で確かめた上で制作されています。ちなみに、ピタは、変幻自在に動きます。手足がでたり、のびたり、つぶれたり、バラバラになるけど元に戻るなど、人間には不可能な動きをすることで、子どもたちを楽しませてくれる存在になると期待しています。
―今回の教材のキャラクターは子どもたちから人気が出そうですね。
野竹:私たちが何よりも重視したいのは、見ているお子さまに共感してもらうことです。エディとピタがお子さまに寄り添い、うまくいかないときも含めていっしょに成長していけたらと思っています。
―今回の教材のキャラクターは性別にとらわれないのも特徴的ですね。
野竹:はい、キャラクターには性別がありません。というか、つける必要がありませんでした。使う方々が好きに決めてくれてもいいし、そもそも性別や人種などにかかわらず「そのものであることを認めてほしい」という思いが強くあるんです。それは子どもたち自身が自分の選択や自分自身をありのまま肯定してほしいという願いにもつながります。
オリジナルコンテンツに込められたこだわり
―「Sanrio English Master」には、動画をはじめ、独自開発したたくさんの教材があります。それぞれについても詳しくお聞きしたいのですが、まずはなんといっても膨大な量の映像コンテンツですね。
野竹:日常会話の重要表現や語彙を網羅した1600分におよぶ膨大な量の映像コンテンツを提供する予定です。長く楽しんでいただいてご満足いただけるボリュームになったと思います。制作段階で、たくさんの子どもたちにいろいろな動画や教材を見てもらいながら、喜びポイント、退屈ポイントなどを分析した上で映像を制作しています。だから、飽きられないための工夫が随所に散りばめられているんです。
―楽しみながら長い時間英語に触れられる動画になっているんですね。
野竹:はい。動画の中には効果的な学習法もたくさん入っています。発音とつづりの関係性を学び、知らない単語でも読み書きできるようになる「フォニックス」や赤ちゃんが母語を身につける過程を応用した体を動かして英語を覚えるTPR(Total Physical Response)などの学習法を取り入れています。また、幼児は母語を、声だけでなく口の動きを真似て覚えていきます。そのため、動画でも音と口の動きが合うリップシンクにこだわり動画を作っています。
―オリジナルの知育玩具もたくさんありますが、それぞれにもこだわりや役割があるのですよね?
野竹:もちろんです。キャラクターのエディのしゃべるぬいぐるみ。これは、一人よりも誰かと学習する方がより効果的であるという先行研究に基づいて、一緒に学習してくれる存在を目指して開発しました。また、寝かしつけにもお使いいただける絵本プロジェクターのDream SwitchやToy Blocks という文字学習に役立つ積み木もあります。さらに、発話ができるオリジナルゲームを搭載したカードリーダーと400枚のカードもついてきます。ちなみに、このカードでは、400単語、400フレーズを学ぶことができるんですよ。
―楽しみながら英語に触れられる知育玩具が盛りだくさんですね!サンリオはこれまでたくさんのグッズを開発してきましたが、そのノウハウがこの教材にも受け継がれているのでしょうか?
野竹:もちろんです。知育玩具には、お子さまが遊びたくなる仕掛けが満載ですし、品質面においても、サンリオの厳しい品質基準に適合している安全設計になっています。
自然と学べて発話したくなる親子のための設計
―英語を学ぶ最大の目的は、英語を話せるようになるということになると思います。発話に関してはどんな工夫があるのでしょうか?
野竹:おっしゃる通りです。子どもが英語を習得したと親御さんが感じるのは、やはり、子どもが発話した時だと思います。この教材の中では、自然と発話が生まれ、また、それを親御さんが実感できるよう作られています。例えば、平日はお子さまが一人で動画を通して英語に親しみ、週末は親子で、20分で振り返りができる設計になっています。
―子どもが自ら親しみながら、親御さんも成長を感じることができる設計になっているんですね。
野竹:お子さまの成長を感じる瞬間は、親御さんがお子さまを褒める機会でもあります。そのことが、お子さまの自己肯定感が形成するため、教材としてこの機会を大切にしたいと意識して設計をしました。
モニターの方々の意見と向き合い、より良いものに
―現在はモニターの方々にお使いいただき、さまざまな意見をいただいている最中かと思います。率直に、どのように感じていますか?
野竹:これまでもたくさんのアドバイスをもとにブラッシュアップをしてきましたが、ようやく実際に利用される方々の求めているもの、感じることをうかがえるフェーズになりました。たくさんのご意見をいただいていますが、それぞれ真摯に受け止めて、変えるべき部分は変えていき、その上で、共感いただき、選んでいただけるものを目指したいと思っています。
―実際に購入を検討してくださっている方々に向けて、改めて教材の魅力を教えてください。
野竹:サンリオのように、たくさんの愛されるキャラクターを60年も作り続けている会社は他にはあまりありません。そこにはものづくりへの並々ならぬ努力があるんだと思います。今回も「サンリオのクリエイティビティはどこにあるか?」「これは他でもできるのではないか?」ということをつねに開発チームの全員が問い続けることで、私たちにしか作れない英語教材が生まれたと自負しております。
―最後に、この事業を通じて目指したい未来について、教えてください。
野竹:サンリオの企業理念である「みんななかよく」という思想が教育事業の根幹にあります。自己・他者を肯定し、世界中のみんなとなかよくするための教材でありたいと思っています。私自身としては、この教材を「英語を学ぶためのもの」ではなくて、「英語を使って自己肯定感や多様な他者と認め合い共に生きていく力を身につけるためのもの」だと思っています。将来的には、サンリオの英語教材で育った子どもたちが臆することなく英語でコミュニケーションをとり、世界に羽ばたいてくれることを願っています。
わたしのサンリオ時間!
―野竹さんのとっておきのサンリオ時間(※)について教えてください。
野竹:私のサンリオ時間は、3人の息子たちが学校などで出会ったサンリオのキャラクターグッズやサンリオファンだというお友だちの報告をしてくれる時間です。シナモロールデザインの通塾バッグを使っている中学生の息子が「塾の先生がカバンを見てシナモンのこと好きだって言ってたよ」と教えてくれたり、小学生の息子も「お友だちがポムポムプリンの鉛筆を使ってたから『僕のお母さんの会社のだよ!』って教えてあげたよ」と話してくれたり。子どもたちにとっても、それがサンリオ時間として、笑顔が生まれるきっかけになっていたらいいなと思います
取材をおえて
自分自身も1歳の子どもがいる身として、英語教育には興味があるもののどこから始めればいいのかわからないという疑問や、そもそも話せるようになるのか?という不安を持っていました。
しかし、今回の取材を通して、サンリオのノウハウがあるからこそ「楽しみながら英語が自然と身に付く」学習方法の価値がわかりましたし、普段から新しい言葉を覚えるたび嬉しそうに教えてくれる子どもの姿を見ていると、「発話したくなること」を大事にしているという部分にも大変共感できました。
いよいよスタートする教育事業を通して、たくさんの子どもたちが楽しく英語を使っている未来が楽しみです。
公式インスタグラム
https://www.instagram.com/sanrio_english_master_official/
(おわり)
取材・文:角田貴広
© 2023 SANRIO CO., LTD. 著作:㈱サンリオ