男性社員の育児休業!良かったこと・大変だったことを聞いてみた
こんにちは! Sanrio Times 編集担当です。
サンリオではダイバーシティを尊重し、だれでも活躍できる職場環境を目指しています。そして、ワークライフバランス(仕事と生活の調和)のためのさまざまな仕組みを整えています。
例えば育児休業制度(以下、育休)や時短勤務制度もその一つで、サンリオでは育休取得を推進しています。
今回は、2度育休を取得した経験者に、育休を取るに至った経緯や休業中のエピソードなどを伺いました。
パパもママも育休を取ることができる!
育休は法律に基づき労働者が請求できる権利で、申出により育休を取得することができます。
世の中の男性育休取得状況
男性も女性と同様に育休を取得する権利はあるものの、女性に比べまだまだ低い水準となっているのが現状です。
営業部と社長室の 2つの部署で育休を経験した社員に、育休を取ろうと思ったきっかけや、仕事や家庭生活において育休での経験が活かせたことなどをインタビューしました。
きっかけは「育休は何ヶ月取れる?」の一言。すぐに取ろう!と決めた
ー 柳さん、今日はよろしくお願いします。柳さんは、2回育休を取られていて、つい先日職場復帰をしたんですよね。育休に関心を持っている男性も増えてきていると思うので、柳さんのお話を色々と聞かせてください。
柳:子どもが2人いまして、2度の育休を取得しました。
1回目は、入社5年目のときに2017年4月から、3ヶ月間。2回目は2023年に半年間の育休を取りました。
妻とは時期をずらして育休を取り、妻も自分も“ワンオペ”をしながら乳児期を過ごしてきました。
ー 生まれたての赤ちゃんをワンオペでお世話をしたんですね。
柳:1人目の子どもの時は、先に妻がワンオペでお世話しました。そのあと引き継ぎ期間として1ヶ月間妻と育休を重ねて猛特訓し、私もワンオペ育児をスタートしました。
実際に経験してみて、赤ちゃんのお世話で男性が代わることができないのは直接授乳だけだということがわかりました。
ー 3ヶ月間の育休というのは、男性のなかでは長い期間かと思います。柳さんが育休を取ろうと思ったきっかけはあったのでしょうか。
柳:妻に、「育休は何ヶ月取れる?」って聞かれたんです。恥ずかしながら、それまでは「自分の会社じゃ取れないだろう」と調べもせずに思っていたんですが、妻から聞かれたことがきっかけでちゃんと確認しようと思いました。
当時、サンリオでは男性が育休を取得した例がまだなかったので、まず人事部に相談しました。育休の取得を後押ししてくれると言ってくれて安心しました。
ー 所属部署の上司にも伝える必要がありますよね。それが最も緊張しそうです。
柳:伝えた瞬間は今でも覚えています。上司と営業車でふたりになったときに、ちょうどいいタイミングが訪れたと思って、そこで話しました。
2016年当時は男性の育休取得率は約3%と、今よりもずっと少ない時代。
上司も次にかける言葉を考えていたのでしょう。若干の沈黙があったことを覚えています。 その後に「それより上の人にどう伝えようかね」という言葉をもらえて、育休に向けて動き出し、サンリオ男性社員で育休取得の第一号となりました。
同じ部署の仲間や人の支えあってのものなので、感謝の気持ちでいっぱいです。
育休で視野が広がり、仕事がもっと楽しく!
ー 育休を取って仕事に復帰してみて、自分の中で変化などはありましたか?
柳:視野が広がりましたね。
小さな子どもといると常に全方位への注意が必要なので、いろんな方面にアンテナが高くなったというのはあると思います。仕事もいっそう楽しくなりました!
ー 育休の経験が仕事に生かせたということでしょうか。
柳:セールス業務においては、バイヤーとの信頼関係を築くきっかけになりましたね。特に量販店は子ども用の商品を多く取り扱うので、商品ごとの違いを説明できるようになったことは大きいです。
保育園の基本的な持ち物や、ループタオルとプチタオルの違いなどをちゃんと理解して説明できるようになったことで信頼に繋がりました。
当事者意識を持つと理解が早くなると思っていて、例えば地域ごとの特性や習慣を見知った時に体系的に覚えられるようになり、「この地域の小学校は、筆箱は無地のものと決まっています」など、地域ごとのルールを営業に取り入れていきました。
スタート地点を夫婦で分かち合うことで以降の子育てもスムーズに
ー “ワンオペ育児”をされていたとのことですが、とても大変なことだったのではないでしょうか・・
柳:最初は家事も育児もして、隙間時間を趣味に使えるような一日を想像していたんです。けれども、実際は妻が帰宅したときに家事はできてない、食事の支度もできてない、全然できていないんです。隙間時間どころかメインの家事もできていない状態で。
妻は「育児が大事なので、できなくても大丈夫」と言ってくれましたが、ふがいなさを感じる毎日でした。
社会から断絶された気持ち、置いてけぼりのような感覚もありました。
会社や社会から必要とされていることで自我を保っていたのだなと。
同僚に遅れを取った、みたいな気持ちになることもありました。
ー 実はそれって、多くの産休・育休中の女性が感じていることだと思います。
近年はいろんな働き方が出てきて、仕事の面での男女の隔てはなくなってきていますから、従来の、子育ては女性だけのものという感覚に違和感を覚える場面も増えてくるかもしれません。
柳: 子育てのスタート地点を妻と最初から分かち合うことができたので、その後も一緒に子育てをしているという気持ちでいます。
子どもの参観日や保護者会といった行事の段取りも、これは今も妻に頼ってしまうところもありますが、スケジュールの調整できる方が参加するといった意識は自然と芽生えてきます。
日頃から育児に関わっていなかったら、妻に任せっきりになっていたかも・・・と思います。
仕事でも、名前だけ参加していたプロジェクトで急に「何かやれ」って言われても、できませんからね。
自分と妻、どちらかが出張して家を空ける事態になっても、「子どものことが心配で行けない」とかいうこともなく過ごすことができています。
多くの女性が引き受けてきた苦労を知ることができて、とてもいい経験になったと思っています。
短期・長期・時短など、育休にもいろんな選択肢がある
ー 柳さんは育休を夫婦で期間をずらして取られましたね。男性の育休は、産後、夫婦一緒に取るものというイメージがありました。育休を夫婦で別々に取るという発想はなかったので意外でした。
柳:確かに夫婦一緒に取られる方が多いと思います。
育休の取り方や目的は、夫婦でよく話し合って決めるのが理想ではないでしょうか。
私の場合は、妻とお互いのキャリアプランも考えて決めました。時期をずらして取得することでそれぞれの育休取得期間を短くできたので、よかったと思っています。
育休を短く取って、産前・産後を集中的にサポートする方もいれば、1年間じっくり育児をされる方、復帰して時短勤務される方・・選択肢もたくさんあります。
いまではサンリオでも男性社員が育休を取得するのは珍しくなくなってきて、それぞれの家庭にあわせたベストな形での育休を取られているようです。
ー ありがとうございます。育休に関心のあるみなさんにメッセージをお願いします
柳:生まれたての赤ちゃんのお世話は大変ですが、いい苦労が待っていると伝えたいですね。何物にも代えがたい経験です。
女性にも、パートナーの男性に言いづらい、聞きづらい部分もあるかもしれませんが、まずは「育休ってどう考えてる?」といった会話はぜひされたほうがいいよ、と伝えたいです。
わたしのサンリオ時間
ー さて、Sanrio Timesではお話を伺ったみなさんにとっておきのサンリオ時間をお聞きしています。
柳:育休を経験することで見えてきたことのひとつなのですが、キャラクターがいることでコミュニケーションが活発になるなと感じています。
子育ての中でお着替えをするのもひと苦労なシーンもあるのですが、キャラクターのデザインがついていることで子どもが喜んで身につけてくれる面があり、キャラクターの力に助けられています。
親目線でも、かわいいサンリオキャラクターの絵柄が気持ちを和らげてくれるなと感じます。
私は「けろけろけろっぴ」ですが、長女は特に「マイメロディ」がお気に入り。子どもが自分の会社のグッズで喜んだり笑ったりしてくれるのは嬉しいですね。
取材を終えて
育休は、「ワークライフバランス」を実現できる大切な手段のひとつ。
サンリオでは育休に限らず、だれもが働きやすいように、そして仕事以外の時間も笑顔で過ごせるように、スライド勤務やテレワーク勤務などひとりひとりの社員にあわせた働き方を促進し、自己実現できるようサポートしています。
(おわり)
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