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約40年の歴史を振り返り! みんなのたあ坊誕生秘話

Sanrio Times編集担当です。
2023年最初の記事は、「みんなのたあ坊」の話題を2回に分けてお届けします!
第1回目は、誕生のきっかけと約40年間のあゆみについてです。

「みんなのたあ坊」について

「みんなのたあ坊」は1984年にデビューしたキャラクターです。
性格はいつも明るく元気で、とっても素直な男の子。ときどき失敗もするけれど、がんばり屋さんです。
誕生日は5月5日(こどもの日)。毎年、バースデーケーキとかしわもちでお祝いしています。
得意なスポーツは水泳。将来はサンタさんになることを夢見ています。
好きな食べ物はお母さんが作ってくれるオムレツで、苦手なのはピーマン。早口ことばも苦手です。
兄弟は1人、弟(まあくん)がいます。イヌくんやニワトリさんなど動物のお友だちもたくさんいます。

たあ坊と家族
たあ坊と動物のお友だち


暑中見舞いハガキの原案として誕生

「みんなのたあ坊」は、1984年の暑中見舞いハガキの絵柄(1種類)として登場しました。
カードのデザインやメッセージを考える仕事をしていた企画担当者が、企画を説明するために簡単に描いた絵が採用されたのがきっかけです。
その後1986年にバースデーやサンキューなど27点のカードシリーズを作成して、キャラクターとなりました。

1986年に発売したカードシリーズ(全27種類)の1つ。
シリーズ累計100万枚を売り上げる大ヒットになりました。


「みんなのたあ坊」の世界

イラストは言葉と一緒にデザインされています。

「みんなのたあ坊」には、人間の楽しさ、淋しさ、素晴らしさ、謙虚であることの大切さ、正直であることの強さ、他を思いやる気持ち、自然の偉大さ、こどもの可愛らしさなどがテーマとしてこめられています。

"たあ坊"が周りのみんなとなかよく暮らす世界を見ていると、自分の子供の頃を思い出したり、素顔の自分を投影できたりします。


名前の由来 〜みんなのたあ坊の“みんな”って? 〜

”たあ坊”という名前の由来は、口を大きく開けて発音する『母音が「あ」の音』が、明るくおおらかな感じがするのと、当時(1980年代)の男の子の名前が「た」で始まるものが多かったことからです。

たあ坊がしゃべる言葉にも、母音が「あ」の音がたくさん入っています。

「のんびりたあ坊」などいくつか別の案も出ましたが、”みんなの”とすることで、たくさんの人に自分との共通点を見つけてほしいという願いをこめました。


グッズでも、“たあ坊”と言葉は密接な関係!

ここからは年代別にトピックスをお伝えします。

【80年代】

80年代後半には、カードだけではなく、生活雑貨をメインとした様々な商品が発売されるようになりました。

(トピックス)
1986年には『いちご新聞』で“たあ坊”という名前が初めて紹介。4コマ漫画「今月のたあ坊」の連載が始まり、1995年まで計100回続きました。

「今月のたあ坊」第1回

(トピックス)
1988年と1989年にサンリオキャラクター大賞で2連覇を達成。昭和と平成の両方の年号で1位に輝いた経験のある唯一のキャラクターに。1989年には、曲「たあ坊のがんばる宣言」をリリースしました。

『いちご新聞』(259号)の表紙

【90年代】

1996年には、チェック柄のデザインシリーズ(全39種類)を発売。商品1つずつにアイテムにちなんだストーリーが描かれたミニブックのおまけつき。小さくて実用性はないですが、それが心の栄養になるというサンリオらしい発想の遊び心のあるおまけでした。

(トピックス)
1991年に劇場公開映画「たあ坊の竜宮星大探険」(3本立ての1本として上映)が公開。同年「みんなのたあ坊のなかよし大作戦」(ファミリーコンピュータ)も発売されました。
1996年には『いちご新聞』にて、“たあ坊”の誕生日が5月5日であることを発表。

【2000年代以降】

2001年には、当時コレクション商品が人気を集めていたこともあり、「みんなのたあ坊」の集めて楽しいグッズ「メッセージマスコット」を発売しました。

フィギュア、メッセージカード、ケースがセットになっていて、チャームとして持ち歩くこともできました。メッセージカードは365種類あって、毎日違う言葉に出会えるものでした。


「みんなのたあ坊の菜根譚」シリーズは累計30万部突破!

「みんなのたあ坊の菜根譚」表紙

2004年に「みんなのたあ坊の菜根譚」を出版。
100のことば、一つ一つに「みんなのたあ坊」のイラストとわかりやすい解説をつけるとともに、「みんなのたあ坊の菜根譚」のシール(108ピース)と定規のおまけもつけました。

ことばと解説は本来の「菜根譚」とは違う、サンリオのオリジナルなのですが、今も昔も大切な100のことばというサブタイトルが示すとおり、幸せの種は身近なところにあると気づく一冊としてたくさんの方に読んでいただきました。
2015年には英語訳、中国語訳を加えた新装版が出版され、「みんなのたあ坊の菜根譚」シリーズは累計30万部を超える大ヒットとなりました。


いつの時代も変わらずに、心に寄り添う存在

時代にあわせて変えることで続いていくコンテンツもあります。
しかし「みんなのたあ坊」は、弟の“まあくん”やガールフレンドの“なこちゃん”など、キャラクターが増えるといった進化はしても、これまであまり変わっていません。
それは、いつの時代も変わらずに「心に寄り添う存在」でありたいと考えているからです。

歴代のヒストリカルデザイン



それぞれのサンリオ時間

Sanrio Timesでは、最後に「サンリオ時間」をお届けしています。今回は、あずさのサンリオ時間をお届けします。

小学生の頃、友達と暑中見舞いハガキを送りあうのが定番で、サンリオショップにカードを買いにいくのが夏休みの楽しみのひとつでした。

「みんなのたあ坊」のカードを友達に送ったことを今でも覚えています。



終わりに

“たあ坊”のデザインには、シンプルなのに前向きになれる魔法の言葉がいっぱい。いろんな人の気持ちに寄り添うカード発祥だからこそ、みんなの心に響くのかもしれません。

第2回の「みんなのたあ坊」の特集は、担当デザイナーの島末彰子のインタビュー取材をお届けします。

(おわり)

取材・文:あずさゆみ
写真:あずさゆみ

(profile)
WebメディアDtimes.jpディレクター/フリージャーナリスト
かわいいもの、おいしいものが大好き。フリーライター、フォトグラファーとしても活動中。

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