初めて切り身になった日から10周年! KIRIMIちゃん. 担当デザイナーにインタビュー
こんにちは! Sanrio Times 編集担当です。
8月31日は「KIRIMIちゃん.」のお誕生日。今年、初めて切り身になった日から10周年を迎えました。
「食べキャラ総選挙」でのデビューをきっかけに、地引網を引くイベント(2014年6月)や農林水産省から「おさかなたべよう大使」(2015年3月)に任命されるなど、個性豊かな活動を繰り広げ、Twitter では独自の世界観を発信する「KIRIMIちゃん.」
担当デザイナーの瀬谷愛にキャラクターへの思いをインタビューします。
「KIRIMIちゃん.」って?
「KIRIMIちゃん.」は2013年「食べキャラ総選挙」でグランプリを獲得しデビュー。一般投票・商品購入実績で本格商品化するキャラクターを決める企画でした。
瀬谷さんはどんなキャラクターを提案するか考えていた時、当時3歳だった娘さんが好きだった鮭をキャラクターにしたら面白いかなと思ったそう。
こちらの画像は「KIRIMIちゃん.」をはじめて描いたもので、その頃から既に立派な「切り身」だったことがうかがえます。
当時は日本で「子どもの魚食が減っている」と言われはじめた頃。
「おいしく食べてもらいたい」と自ら願う、ちょっと不思議なキャラが生まれました。
“きりみちゃん”が赤ちゃんの頃はイクラだった?
ー「 KIRIMIちゃん.」デビュー10周年、おめでとうございます! 「KIRIMIちゃん.」といえば、ユニークな見た目がデビュー当時から話題になっていましたね。“タイくん”や“ブリくん”などお友だちもいっぱい登場しています。
瀬谷:お魚だけでなく、“かまぼこちゃん”や“なるとちゃん”といったお魚から作られた練り製品、そしてお肉もいますよ!
ー お魚のみならず、お肉まで!
左から“ロースちゃん”、“シャトーブリアン”、“カルビくん”です。ほかにもスライスされている仲間が多く登場しています。
それと、きれいな断面が見えている、“練乳がけいちごちゃん”もいます。
ー 仲間がいっぱいでとても賑やかですね!
「KIRIMIちゃん.」の生態についても気になるところです。“きりみちゃん”は鮭の切り身ということは、赤ちゃんの頃はイクラだったのかな・・? サンリオタイムズのTwitterにも同じ質問が届いていました。
瀬谷:実はイクラではないんです!「KIRIMIちゃん.」のキャラクターたちは切り身になった瞬間に生命が宿るので、赤ちゃんの頃も切り身です。誰かに食べてもらうと、次の切り身に魂が宿ります。
赤ちゃんの姿はこれまでにも何度かTwitterに登場したことがありますよ!
ー 「KIRIMIちゃん.」たちの魂はひとつ・・・?
瀬谷:そう、魂は複数存在しないので、常にいち切り身、常にフレッシュな状態です! もしかしたら昨日のTwitterに出ているのは違う個体かもしれないですね。
Twitterではタイムリーな話題や等身大の言葉で共感を集める
ーTwitter も2014年1月からスタート。今や40万人を超える人気ぶりです。サンリオのキャラクターでは珍しく、自分の辛かったことや悲しみも見せるキャラクターですよね。日々の発信に込めた思いを教えてください。
瀬谷:おいしく食べてもらうことが“きりみちゃん”の願いなので、おいしそうに見えるようにというのが第一なのですが、より身近に感じてもらいたいと思って発信しています。
Twitterなので、その名のとおり、“きりみちゃん”のつぶやき・ひとりごとばかりなのですが(笑)
憧れの対象とか、愛でる対象ではなく、身近な友達のように感じてほしいと考えていますね。
ー すごくタイムリーな話題も多いですよね!
瀬谷:ライブ感というか、生きている感を大切にしています。
Twitter投稿のストックというのは基本的にしていなくて、そのときのトレンドや話題になっていることをその日に“きりみちゃん”がイラストを用意して発信しています。
とはいえ、大切なのは絵柄よりも言葉だと思っています。“きりみちゃん”はポエマーなので、時々ポエムっぽいつぶやきもしていますね。
ー “きりみちゃん”の等身大の言葉がファンの心をつかんでいるのかなと思います。
瀬谷:“きりみちゃん”は、私たちと同じ時間を生きています。
“きりみちゃん”はサンリオ本社で働いている社員で、私たちと同じように、毎日仕事をしたり、思うようにいかなかったり、休み前は嬉しくなったり、低気圧が近づくと頭が痛くなったりしています。
同じ時間を生きているので、ステイホームが推奨されていた頃は“きりみちゃん”も大の仲良しの“かまぼこちゃん”と会えない時間を過ごしていました。
そんなさみしい毎日を過ごす中、“たくわんわん”を保護たくわんわん施設から引き取って家族にしたというストーリーもあります。
ー いろんなキャラクターとのお話が見られるのもTwitterならではのアプローチですね。“シャトーブリアン”たち肉協会とのストーリーもTwitterで連載されてきました。今後もストーリーが展開されていくのでしょうか?
瀬谷:すでに登場している仲間たちのお話も続いていきますし、新しい仲間との出会いもあります。例えば、先日、お散歩中の“きりみちゃん”と“たくわんわん”が、すてつみれの“つみれにゃん”に出会いました。
この先どんなお話になっていくのか、お楽しみに!
10年間を振り返って「10年間かわらない。でも毎日変化していっている」
ー 10年間の間でいろんな活動をしてきましたね。
振り返ってみて、印象的だった出来事はなんでしょうか。
瀬谷:やっぱり、地引き網ですかね。2014年2月に本格デビューしてすぐ、2014年6月に行われた最初の大型イベントでした。
大阪府・岡田浦漁港と、神奈川県・三浦海岸で地引き網を引くイベントを行って、各日約100名の皆さんと一緒に楽しい時間を過ごしました。
ーおさかなのキャラクターらしいユニークなイベントだったと思います。
農林水産省から「おさかなたべよう大使」に任命されるなど、「魚に親しみを持ってもらいたい」という思いに繋がる活動も積極的に行ってきましたね!
瀬谷:おいしく食べてもらうことを夢に持っているので、“きりみちゃん”本人も一生懸命やっているようですよ。
“きりみちゃん”も、みなさんを友だちのように見ているので、Twitterで「お魚が嫌いだった子どもが、食べられるようになったよ!」などのリプライをもらえると嬉しいですね。
サイン会などのイベントで結婚・出産のご報告をいただくこともあり、10年間という時間の流れを感じます。
ー “きりみちゃん”自身が10年経って変わったことはありますか?
瀬谷:SNSを中心に活動してきたからこその感覚なのかもしれないですが、10年間変わらないけど、ある意味毎日変化していっているように感じています。
デビュー当初は、「"きりみちゃん”はこうじゃなきゃ!」と設定に対するこだわりが強い部分があったのですが、続けていくうちに柔軟性を持てるようになりました。
より自由度が高くなったので、この先は”きりみちゃん”と一緒にいろんなことをしたいなと思います。
ー これからどんなことをやってみたいですか?
瀬谷:遠くへお出かけができるようになってきたので、“きりみちゃん”とお友だちでどこかに遊びにいったりしたいですね。
世界中にお出かけして、地域の魚料理と一緒に現地の言語でツイートしてみるのも楽しそうです。
瀬谷さんのサンリオ時間
ー 最後に、Sanrio Timesでは、とっておきのサンリオ時間をお聞きしています。瀬谷さんのサンリオ時間を教えてください!
瀬谷:母がサンリオショップで働いていたことがあり、古くからサンリオとの縁がありました。
いろんなサンリオキャラクターのグッズが日常的にある生活で、サンリオに入社することになった際にはとても喜んでくれたことを覚えています。
母が一番のファンかもしれませんね。
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【特別編】 “きりみちゃん”からの一問一答
ここからは特別編! 事前にサンリオタイムズTwitterにみなさんからいただいた質問を “きりみちゃん“に答えてもらいました。
Q. “きりみちゃん”の夢は「美味しく食べてもらうこと」だけど、夢は叶いましたか?
Q. お友だちとの最新エピソードを教えてください。
Q. “きりみちゃん“が一番好きなシャケの調理法はなんですか?
Q. きりみちゃんの座右の銘は?
Q. きりみちゃんのパーソナルカラー、MBTIを教えてください。
Q.メンバーカラーは?
Q. “きりみちゃん”が10年サンリオでやってきて、「これは忘れられないなと思う出来事」はなんですか?
Q. 20周年、30周年に向けて、これからのキャリアプランを教えてください。また憧れのサンリオキャラクターはいますか?
Q. 最後に”きりみちゃん”からファンのみなさんへのメッセージをお願いします。
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終わりに
「KIRIMIちゃん.」デビューのきっかけになった「食べキャラ総選挙」
2位の「ぐでたま」とはTwitterでもよくリプライを送り合っている仲良しですが、デザイナー同士もゲームをしたりする仲で、お互いの島に行き来したりもするそう!
キャラクター同士のやりとりにも注目してみてくださいね!
(おわり)
取材・文:あずさゆみ
(profile)
WebメディアDtimes.jpディレクター/フリージャーナリスト
かわいいもの、おいしいものが大好き。フリーライター、フォトグラファーとしても活動中。
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