みんなで次世代に愛されるキャラを創る!「NEXT KAWAII PROJECT」
Sanrio Times第2回は、今年6月に満を持してスタートしたユーザー参加型の新キャラクター発掘プロジェクトにフォーカスします。新たに生まれた25キャラクターの中から、「デザイン」「動画」「グッズ」の3つのステージで一般投票を実施。1位に輝いたキャラクターは2023年以降に商品化されます。本格的にデビューが決まるサバイバルオーディション番組さながらの「NEXT KAWAII PROJECT」。プロジェクトの成り立ちと展望をプロジェクトをけん引するリーダー二人のインタビューでお届けします。
「NEXT KAWAII PROJECT」ってなんですか?
ーまず、お二人は、プロジェクトでどのような役割をされているんでしょうか?
奥村:普段の私は基本的にはデザイナーですが、本プロジェクトでは、総責任者としてすべてのデザインをチェックし、問題が起きれば土下座をする立場です(笑)。
ー土下座(笑)!池内さんはどんな役割なんですか?
池内:私はプロデューサーを担当しています。キャラクターを創り出す際のマーケットのニーズ調査から、プロモーション企画、はたまた営業との連携までをトータルで管理するような役割をしています。「NEXT KAWAII PROJECT」の"なんでも屋"と考えていただければ(笑)。
ー今日はファン投票でデビューするキャラクターが決まる「NEXT KAWAII PROJECT」についていろいろ教えてください!
プロジェクトが生まれるまで。
ーそもそも「NEXT KAWAII PROJECT」ってどんなプロジェクトですか?
奥村:サンリオから"次に"デビューする新キャラクターを、みなさんと一緒に見つけるプロジェクトです。愛されるキャラクターを生み出すためには「共感」が大きなポイントだと考えているのですが、共感ってすごく多様で個人的なものですよね。だから社内の誰もが参加できる社内コンペ形式にしてスタートしました。
ーへー!誰もが…!在籍デザイナーそれぞれの「共感」が生きたキャラクターが生まれそうですね!
奥村:えぇ。新入社員から役員まで、社内のポジション関係なくデザイナーの誰もが応募できることで、これまでとは違う新たなキャラクターが生まれるんじゃないかなと。
池内:社内公募にあたって、一つポイントがあります。私たちプロジェクトメンバーが考え出したキーワードをお題にキャラクターを創ってもらうことにしました。
ーそれはなぜなんですか?
池内:共感を呼ぶためには、背景にあるストーリーというのがすごく大事だと考えています。キーワードを元に創作することで、ただ「KAWAII」だけでなく、これまでとは違う新しいストーリー性とメッセージ性が生まれると考えたんです。
ーどんなキーワードがあったんですか?
池内:例えば… Newとレトロを組み合わせた造語「ニュートロ」とか「ほっこり」とか30種類くらいを用意しました。
奥村:「量産系」や「身近に潜む何か」もありましたよね(笑)。
ー(笑)。確かに単語があると、キャラクターが創造しやすそうな気がしますね。
池内:例えば「ニュートロ」という世相を反映したキーワードからは「懐かしさもありながら新しさも感じる」みたいな気持ちが連想されますよね。言葉を起点に発想してもらうことで、今までのサンリオとはちょっと違うキャラクターが生まれるんじゃないかと思ったんです。
奥村:「KAWAII」の王道と言われる「ハローキティ」や「マイメロディ」がいる一方、例えば「ぐでたま」や「KIRIMIちゃん.」には、時代に寄り添う感覚があると思うんですよね。
ー確かに「ぐでたま」とかは、なんていうか「何にもしたくない~」みたいなぐでぐでした気分を代弁してくれてるかもしれませんね。
奥村:そうそう。キャラクターって、良くも悪くも自然とその時代の空気や世相みたいなものを背負ってしまうと思うんです。
ーちなみに、今までも社内コンペ形式で新キャラクターを生み出すことは頻繁にあったんですか?
奥村:ここまでオープンにするのは、おそらく初めてです。コンペですので順位が出ますよね。それはデザイナーにとってプレッシャーでもあったと思いますが、公正で透明性の高いチャンスを創ることができたんじゃないかと思います。
池内:サンリオで自分のキャラクターをデビューさせたいと思うデザイナーにとっては、大きなチャンスとも言えると思います。そういう社員のモチベーションとなる「チャレンジの場」を創れたのは、社内的にもすごく意義があったと思いますね。
-実際に応募数はどれくらいあったのですか?
奥村:なんと120以上の新キャラクターがエントリーしました!
-すごい!
池内:そこから全社員の投票を経て、25キャラクターに絞られたんですよ。
「NEXT KAWAII PROJECT」本番スタート!
ーさてさて、そういった社内での人気投票を経て、ようやく「NEXT KAWAII PROJECT」本番スタートですね!
池内:プロジェクトは6月10日に特設サイトオープンと共にスタートしました。ステップ1では、キャラクターのデザインとキャッチコピーをお披露目して、約1か月かけてみなさんに投票していただきました。
ープロジェクトは、あと2回の投票があるんですよね。
池内:9月の現在はステップ1の投票結果が出て、10キャラクターに絞られたところです。投票をステップで区切って、長期で実施しているのは理由があって「ユーザー参加型」のプロジェクトにしたいんですよね。SNSでも発信して、みなさんと一緒にキャラクターを創ることができるといいなと思っています。
ーそれにしても25キャラクターから既に10キャラクターになってしまったんですね…。ドキドキ…。
池内:そうなんですよね。私たちが「コンテンツ映えする!」と推していた子が落選してしまった、なんてこともあったりと、ステップ1からドラマがたくさんあって、興味深い経験でしたね。
ーでも、そんな一喜一憂も楽しめるのが本プロジェクトの面白いところですね(笑)。次の投票はステップ1と何が違うんですか?
池内:10月13日にスタート予定のステップ2は、動画をご覧いただいての投票になります。
ーキャラクターが動くことで、推しが変わりそう…(笑)。
奥村:より愛されるために、キャラクターのいろいろな面を伝えていきたいと思っています。ステップを追うごとに、キャラクターの世界観がどんどん掘り下げられていくので、これからの展開もぜひ楽しんで参加していただけたら嬉しいです。
選ばれた10キャラクターをプロデューサーが紹介!
-さてさて、熱い戦いの真っ最中ですが、今どのような10キャラクターが残っているのか、池内さんが紹介してくれるということです。
池内:どのキャラクターにも想いがあるので、ぜひ紹介させてください!
池内:ぜひ、公式のSNSアカウントにもコメントやリプライをいただけると嬉しいです。投票以外の期間もみなさんが楽しめる企画をこれからもどんどん用意していきたいと思っていますので、ご期待いただければと思います。
奥村:「NEXT KAWAII PROJECT」は、従来のサンリオのキャラクターに、時代のスパイスが加わった「次のKAWAII」が生まれる場所になるといいなと思います。
池内:10月13日にスタート予定の「STEP2動画投票」にもぜひご参加いただき、一緒に新たな「KAWAII」の原石を発掘して下さい!
それぞれのサンリオ時間!
ーお二人の、思い入れのあるキャラクターと思い出があれば教えてください!
池内:デザイナー本人(奥村)の前で言うのは照れくさいですが「シナモロール」です。ストーリー性で世界観を広げたキャラクターですよね。アニメやゲーム、マンガ化などを含めたキャラクターの育成に興味を持ったのは「シナモロール」がいたからです。
奥村:私も「シナモロール」は自分のサンリオ人生とイコールなので、思い入れがありますね。子どものころからずっと好きなのは「リトルツインスターズ(キキ&ララ)」。あのパステルカラーの世界に「シナモロール」も影響を受けています。
ーでは、最後に、とっておきなサンリオ時間を教えてください!
奥村:家にデビューしたばかりの頃の「シナモロール」の大きいぬいぐるみがいるんです。シナモン、今年20周年のアニバーサリーイヤーなのですが、その子だけは本当にずっと一緒にいますね。
池内:通勤電車で、色々な広告があるなか、「ハローキティ」がコラボした広告が目に入ったときはホッとしますね。
奥村:私も日常的にグッズを使っていますが、電車でサンリオのキャラクターグッズをお持ちの方を見ると、すごくほっこりします。
取材をおえて
「NEXT KAWAII PROJECT」の「みんなと一緒に、みんなが共感するキャラクターを育てたい」と同じ思いから、このnoteも生まれました。これからのサンリオが向かう場所、目指す未来をお伝えする「Sanrio Times」。みなさんと一緒に、みなさんの共感を得られるnoteに育てていきたいと思っています。「NEXT KAWAII PROJECT」同様、次回も楽しみにしていただければと思います。
(おわり)
インタビュー・文:Shime , inc.
写真:平瀬夏彦
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